上田交通別所線１９８４

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上田交通別所線１９８４

　上田交通別所線は、信越本線（現しなの鉄道）上田から温泉地として有名な別所温泉までの11.6㎞を結ぶ私鉄である。かつては雑多な旧型車ばかりだったが、750→1500Ｖ昇圧時に元東急5000系に全車置換えを実施、さらに現在は元東急7200系に統一されている。
　1984年4月に初めて訪問した時は、まだ昇圧前で旧型車が活躍していた。当時の上田交通では、日中は両運転台車による単行運転で、ラッシュ時のみクハやサハなどの制御車・付随車を連結して運転されていた。このため、日中の上田駅構内ではクハ・サハが昼寝していた。モハ５２５０形は昭和３年に日本車輌で新造された生え抜き車で、楕円形の戸袋窓が特徴的で「丸窓電車」の愛称で親しまれていた。昇圧後は３両全車が保存され、今なお上田交通の看板娘である。750Ｖ時代の車庫は上田原にあり、構内には現役車両のほか、廃車体や部品取り車などが所狭しと置かれていた。